お米の食味とは?
お米には様々な銘柄、品種があり、美味しさが格付けされています。その評価基準と美味しさの秘密について紹介します。お米の評価で大切にされる食味とは何かを知って、お米選びの参考にしてみませんか。
お米の格付けを判断する「等級」と「食味」の違い
お米の格付けを判断し、評価する方法としては、「等級」による判断と「食味」による判断方法があります。
「等級」による判断は、お米の品質による評価方法です。米の割れ・欠け・粒の大きさが揃っているかどうかで評価する方法としてよく知られています。農産物検査の一つの項目として行われ、「一等米」「二等米」「三等米」といった基準で評価が行われてています。
一方、「食味ランキング」は、食味についての基準を一般社団法人日本穀物検定協会が設けて、毎年評価をしている点が違いです。
お米の食味の評価基準は
「食味ランキング」では、「特A」「A」「A’」「B」「B’」の5段階の評価基準でランキングをしています。
基準米よりも特に良好な食味のお米を「特A」、良好なお米を「A」、基準米とおおむね同等のものを「A’」、やや劣るお米を「B」、劣るものを「B’」と5段階評価が行われています。
毎年評価が行われ、食味ランキングについては変動しているのが特徴です。
お米の食味を左右する要因とその基準は
お米の食味については、次のような要因を基準にして評価されています。
お米のタンパク質と食味
お米には通常5~8%ほどのタンパク質が含まれています。タンパク質の含有量が多いと、ご飯は硬く、粘りが少なく、食味が落ちます。そのため、たんぱく質の含有量が食味の一つの基準です。
お米のアミロース含有量と食味
お米のアミロース含有量も一つの基準です。精白米には約75%のデンプンが含まれていて、アミロースとアミロペクチンに分かれています。アミロースの含有量が少ないほど、お米はやわらかくなり、粘りが強く、食味が良いと評価されています。
お米の水分量と食味の関係
また、お米の水分量は、玄米では14.5~16.0%、精米では14.0~15.5%が適正な水分です。水分14.0%以下の場合には乾燥しすぎで、炊飯前の浸水時にひび割れを起こし、デンプンが流出し、食味が悪くなります。
また、玄米では16.0%、精米では15.5%と水分が多いほど食味は良くなりますが、貯蔵性は悪くなります。
お米の脂肪酸度と食味
お米の脂肪酸度も食味を決める一つの要因です。新米および低温貯蔵された玄米は、一般に脂肪酸度は20以下です。しかし、古米になると玄米は30を越えてしまいます。
米の脂肪は、貯蔵中に徐々に酸化され、酸化度で古米度がわかります。収穫直後の新米は、10~20mgが標準で、数値が高くなると古くて酸化したお米となり食味が落ちる傾向です。
お米の食味ランキングとは
お米の食味ランキングを知って、美味しい銘柄のお米を選ぶことがおすすめです。具体的な格付けについて知り、ランキング項目内容やおすすめの品種についても知っておいてください。
一般社団法人日本穀物検定協会が毎年実施している銘柄米の格付け
お米の食味ランキングは銘柄米の格付けとして毎年発表されています。一般社団法人日本穀物検定協会が毎年実施していますので、毎年チェックしておくことで、美味しい食味のお米を知ることができておすすめです。
食味ランキングの項目
食味ランキングの項目としては、お米の「外観」「香り」「味」「粘り」「硬さ」「総合評価」の6つで評価されています。最高ランキングの「特A」は、これらのバランスが優れていると言えます。
食味ランキングからみる2024年おすすめの品種
最も高いランクの特Aとして、2024年におすすめなのは、北海道産「ゆめぴりか」、青森県産「青天の霹靂」、秋田県産「あきたこまち」、山形県産「つや姫」「はえぬき」、福島県産「天のつぶ」、茨城県産「ふくまる」、栃木県産「なすひかり」、群馬県産「あさひの夢」、新潟県産「コシヒカリ」、石川県産「ゆめみづほ」、岐阜県産「ハツシモ」、愛知県産「あいちのかおり」、奈良県産「ヒノヒカリ」などです。
有名な「コシヒカリ」や「あきたこあち」以外にも様々な新しい品種が食味ランキングで2024年おすすめの品種となっていますので、活用してみるのがおすすめです。
お米の食味への関心
最近では、お米の味や品種にこだわる消費者が増えてきています。また、飲食店もお米にこだわるお店が増えていると言えます。
お米の味や品種に対しての消費者意識
お米の食味にこだわって、品種を選ぶ消費者も増加傾向です。そのため、飲食店などを選ぶ際にも、どんなお米を使っているのかを気にする消費者が増えています。お米の食味に敏感な消費者がたくさんいます。
美味しくて人気の品種について、詳しい消費者のニーズに応えることも重要です。
お米にこだわる飲食店の増加
お米にこだわる飲食店も増え、どこ産のどんな品種を使っているのかを明記している飲食店も増えています。
お米にこだわることで、他店との差別化を図り、消費者の注目を集めている飲食店も多いと言えるでしょう。
まとめ
お米の美味しさを判断する基準として、食味ランキングがあることについて紹介しました。食味ランキングは、毎年変わりますので、どんなお米が特Aとなっていて、高い評価を得ているのかを知っておくことが大切です。
美味しいお米には、秘密があります。食味ランキングを決める要因とランキングのための項目も知って確認しておくといいでしょう。
食味ランキングが高いお米は注目度もありますので、食味ランキングが高いお米を仕入れて、他と差別化をしてみるのもおすすめです。
お米の食味ランキングに詳しくなり、こだわってみることで、美味しいご飯を提供してみませんか。