新米と古米は何が違う?飲食店が押さえるべき炊き方・保存・メニュー相性の完全ガイド

目次

新米が出ると美味しい炊き方を知りたいと思いませんか。また、新米を扱う際の注意点についても知っておくといいでしょう。新米の炊き方、扱い方の情報を紹介します。

新米とは?正式な定義と古米との違いを理解しよう

まず、新米とはどんなお米なのかについて見ていきます。

新米の正式な定義(食品表示法)とは?

新米の正式な定義は、農林水産省の食品表示基準に基づくと、収穫された年の12月31日までに精米・包装されたお米のことです。秋(8月〜10月)に収穫して12月31日までのお米のことを指します。

米穀年度による“新米と古米の違い”の考え方

また、「米穀年度」では、米の取引に使われる年度のことを意味するため、11月1日から翌年10月31日までの1年間を指します。翌年の新米が流通する11月1日頃までを新米と呼びます。

つまり、収穫されてから1年近く経ったお米も古米ではなく、新米と呼びます。

新米と古米の味・水分量・炊き上がりの違い

新米と古米では、味、食感、水分量、炊き上がりの香りや艶などに違いがあります。新米は炊き上がりがみずみずしく香りが良いのが特徴です。収穫から1年以上経過した古米の場合は、水分が減っているため粘りが少なく乾燥しているのが特徴となっています。

飲食店向け|新米をおいしく炊くためのコツをまとめました

飲食店向けに新米をおいしく炊くコツを紹介したいと思います。新米の季節になると、顧客も新米を楽しみに来店します。美味しく炊くコツを知っておくことがおすすめです。

新米の洗い方はちょっと工夫が大事!やさしく扱うのがポイント

新米の洗い方ですが、やさしく扱うのがポイントです。新米は水分量が高く、繊細なお米です。新米の表面は柔らかいため、力を入れ過ぎると米粒が割れて水を吸いすぎ、べたついた仕上がりになります。指を立ててサッと2〜3回、白く濁ったら終わりにするのがコツです。

浸水はどれくらい?季節や量で変わるベスト時間

新米の浸水時間ですが、水分を多く含んでいますので、30分〜1時間以内で大丈夫です。夏場は約30分、冬場は1時間から1時間半程度にします。大量にお米を炊く場合は、お米の芯まで水が浸透しにくくなるため浸水時間をきちんと計ってください。

水加減でこんなに変わる!銘柄別のおすすめ調整

また、水加減や炊き方は新米の銘柄によっても変わります。

銘柄名特徴水加減の目安炊き方のポイント
コシヒカリ粘りが強く、もっちりとした食感と甘みが特徴通常よりやや少なめ(1割減)洗いすぎず軽く研ぎ、浸水時間は20分程度でOK。水を控えてべたつきを防止。
あきたこまちコシヒカリ系で粘りと香りのバランスが良い通常よりわずかに控えめ(5%減)軽く研ぎ、30分ほど浸水。炊きあがり後はすぐにほぐしてツヤを出す。
ひとめぼれやや柔らかく、冷めても美味しい標準またはやや多め冷めてもふっくら感を保ちたい弁当・おにぎり用におすすめ。やや多めの水で炊く。
つや姫粘りがほどよく、甘みと粒立ちの良さが特徴標準またはやや少なめ炊飯直後に蒸らし時間をしっかり取ることでツヤが増す。
にこまる粘りと弾力のバランスがよく、業務用に人気通常よりわずかに控えめ水を減らしすぎず、低温炊飯で甘みを引き出す。

飲食店で新米を使うときに気をつけたいこと

次に、飲食店で新米を使うときに気をつけたいこと、注意点についても紹介します。

新米はデリケート!扱い方ひとつで味が変わります

新米はデリケートで繊細です。そのため、美味しい新米を炊くには扱い方ひとつで味が変わります。お米を優しく手早く研ぎます。タイマーをセットして炊く際は、8時間以内に炊き上がるように調整し、炊飯直前に水を入れるのがいい方法です。また、保温時間を最小限にすると新米特有の甘みや香りを損なわずに済みます。

新米の保存はここがポイント|おいしさをキープする方法

新米のおいしさをキープするためには、保存の方法にも注意してください。春や秋は精米してからおよそ1ヶ月、冬は精米してから約2ヶ月、夏場は精米してからおよそ2週間が保存の目安です。

消費できない場合などは鮮度を維持できる業務用冷蔵庫などの野菜室に入れておくことで、おいしさをキープしやすくなります。

新米が合うメニュー・合わないメニューとは?

新米が合うメニュー、合わないメニューもありますので、紹介します。

新米向き:白ご飯・寿司・定食

新米向きなのは、白ご飯や定食などです。瑞々しいおいしさを堪能できていいでしょう。寿司の場合もあきたこまち、日本晴、ひとめぼれ、ななつぼしなどの粘り気があまり強くない新米ならば向いています。

新米だと失敗しやすい:炒飯・パラパラ系

新米だとベタっとしやすくて失敗しやすいのは炒飯などです。パラパラに仕上げたいメニューには向いていません。メニューに合わせて、新米を活用してみてください。

まとめ

飲食店で新米をおいしく炊くコツや新米を使うときの注意点について紹介しました。新米のおいしさを存分に味わってもらうために、新米の研ぎ方、炊き方、保存方法などに注意してください。新米が合うメニューについても知っておくといいでしょう。新米をより美味しく提供し、顧客に喜んでもらえるように、炊き方、おすすめの銘柄などをお米の専門家のアドバイスを受けるのもおすすめです。

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