お米の格付けには等級と食味ランキング2つあり!違いを解説いたします

お米の格付け等級と食味ランキング2つの違いを解説

目次


飲食店でお客様に喜んでもらうためできるだけ美味しいお米を選びたいけれど、何か基準があれば選びやすいのにと感じている人はいませんか?

この記事ではそんな人にしってほしいお米の格付け基準、等級と食味ランキングについて詳しく解説します。


お米の格付けについて

美味しいお米を選ぶためのお米の格付けには、どのような種類があるのでしょうか。


お米の品質を判断するための「等級」とおいしさを評価する「食味ランキング」

お米の格付けにはお米の品質を判断するための「等級」と美味しさを評価する「食味ランキング」の2つがあります。

まず等級についてですが、お米は農産物検査法の第3条において「米穀の生産者は、その生産した米穀について品位等検査を受けることができる。」と定められています。

一方農産物検査法の第11条においては、農林水産大臣が農産物の種類や銘柄ごとに、量目、荷造り、包装、品位、成分についての規格を定めるとしているのです。

この規格は農林水産省のホームページに「農産物規格規定」として掲載されており、その中ではお米の等級についても定められています。

これらのことからお米の等級は法律に基づき、検査を受けた上で品質を評価する基準として決められているのがわかります。

次に食味ランキングですが、一般社団法人日本穀物検定協会のホームページに主な産地品種銘柄についてその供試試料を食味試験した結果に基づいて評価するものと記載されています。

食味試験は炊飯した白飯を試食して評価するため、食味ランキングはお米の美味しさを評価する基準となっていることがわかります。

参考:e-GOV法令検索「農産物検査法」
参考:農林水産省「農産物規格規定」

お米の等級とは


前の項目でご紹介したお米の等級について、もう少し詳しく見ていきましょう。

お米の等級は玄米の状態で目視

お米の等級は農産物規格規定で「玄米」「精米」についてそれぞれ定められており、玄米、精米の種類は次の通りです。

項目種類
玄米・水稲うるち玄米 ・水稲もち玄米 ・陸稲うるち玄米 ・陸稲もち玄米 ・醸造用玄米 ・飼料用玄米
精米・水稲うるち精米 ・水稲もち精米 ・陸稲うるち精米 ・陸稲もち精米

お米の等級を決める際は、玄米や精米の状態で目視して検査が行われます。

1等級、2等級、3等級、規格外の4種類

例として「水稲うるち玄米と水稲もち玄米」の等級基準を見てみましょう。

項目 等級最低限度最高限度
整粒形質水分被害粒、死米、着色粒、異種穀粒及び異物
合計死米着色粒異種穀粒異物
もみもみ及び麦を除いたもの
一等70%一等標準品15.0%15%7%  0.1%0.3%0.1%0.3%0.2%
二等60%二等標準品15.0%20%10%0.3%0.5%0.3%0.5%0.4%
三等45%三等標準品15.0%30%20%0.7%1.0%0.7%1.0%0.6%
規格外一等から三等までのそれぞれの品位に適合しない玄米であって、異種穀粒及び異物を50%以上混入していないもの


等級の選定方法について、もっと詳しく知りたい方は、次の記事もごらんください。
お米の等級について理解しよう – 関西業務用米.com (midorifoods.com)

参考:農林水産省「農産物規格規定」

食味ランキングとは


お米のもう1つの格付け基準である、食味ランキングについてもご紹介します。

一般社団法人日本穀物検定協会が毎年実施している銘柄米の格付け

食味ランキングは一般社団法人日本穀物検定協会が1971年産のお米から毎年実施している銘柄米の格付けで、ホームページには各都道府県別ランキング、産地別の表、ランク別の表、ランキングの対象外である参考品種の結果、1989年からの特Aランクの一覧表が掲載されています。


基準(道府県の奨励品種、作付面積、代表的産地で生産され、その品種の特徴が明確なもの)

食味試験の対象基準となるのは、作付面積1,000ha以上、または生産量5,000t以上を満たしていない産地品種で、道府県が今後主力品種として普及していく品種(参考品種)です。

これらの参考品種は食味ランキングの対象外となります。


食味試験は外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価の6項目

食味試験は専門の食味評価エキスパートパネル20名が、基準米と試験対象米とを比較評価する方法で行い、評価項目は外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価の6つです。

基準米(複数産地コシヒカリのブレンド米)との比較で-3~+3の7段階で点をつけ、総合評価を基準米の数値と比較

食味試験のランクは複数産地のコシヒカリのブレンド米を基準米とし、基準米よりも特に良好なものは「特A」、良好なものは「A」、同等なものは「A’」、やや劣るものは「B」、劣るものは「B’」として評価しています。

基準米との比較で-3~+3の7段階で点をつけ、総合評価を基準米の数値と比較し、基準米と試験対象米の平均値の差の優位性によって結果を判定するのです。

参考:一般社団法人日本穀物検定協会「食味試験 ランキング試験」

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まとめ

お米の格付けにはお米の品質を判断するための「等級」と美味しさを評価する「食味ランキング」の2つがあるため、お客様に喜ばれるお米を選びたい場合は参考にするのが望ましいでしょう。

この記事も参考にして、ぜひ自分の提供したいメニューに合ったお米を選んでみてください。

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