委託精米とは?その基本を知ろう
令和の米騒動より安定した仕入が難しくなり、独自ルートにより玄米を直接仕入れるケースが増えています。 玄米を仕入れた際、精米が必要となります。その方法として委託精米があります。委託精米とはどのようなものなのか、その基本について紹介しますので参考にしてみませんか。
委託精米の仕組みとは
委託精米とは、米工場を持った専門会社に精米作業を委託する方法です。委託することで、精米設備を持っていない企業でも、品質の高い品質で精米を行う事が可能となります。
委託精米の仕組みは、玄米を持ち込み委託を受けた玄米の品質に合わせ、安定した精米を行い、異物除去を行ったのち、規格に合わせて袋詰めが可能となります。また、ご希望により、無洗米加工も可能となります。
委託精米と自家精米の違い
ここで、委託精米と自家製米の違いについても紹介します。自分で精米する自家製米と米穀専門業者に委託する精米では次のような点が異なります。
自家製米の場合、農協等に設置された精米機に持ち込みし、30kgずつ精米を行う必要があります。
また、異物除去など簡易な設備が備え付けられていますが、万全でない為、業務用で使用するには不向きな精米設備となります。
委託精米の場合、専門会社が玄米の品質に合わせ、精米を行います。
また、異物除去装置や金属探知機など専門の設備が整っており、より安定した品質を確保出来ると考えられます。
専門の精米工場が行う委託精米とは
弊社は精米認定工場となり、専用の設備を備えております。お預かりした玄米を選別機に通したのち、低温3段式精米機で精米を行います。
精米が終わったお米をふるいにかけ、割れたお米などを取り除き、更に異物除去装置を数回通したお米がやっと袋詰めされます。最終、金属探知機を通り白米として出荷が可能となります。

委託精米を利用するシーンとは
委託精米を利用するシーンとしては、最近では様々なシーンで活用されています。次のような場合がありますので参考にしてください。
飲食店や業務用として利用する場合
飲食店や業務用として利用する場合が多数あります。精米にこだわる店も最近では多く、玄米で仕入れ、委託精米で精米したての美味しいお米を提供する店も増えてきています。
仕入れ方法の多様化とコスト削減を目指すケースも増えている傾向です。特定の米を仕入れたり、生産者と直接契約した米を玄米として仕入れ委託精米するなどが行われています。
自社で精米設備を持たなくても精米まででき、常に一定の品質で美味しい精米したての米を仕入れられるためおすすめです。
農家が収穫後に委託する場合
また、精米機を持たない農家が収穫後に委託する場合もあります。玄米を持ち込み精米してもらい、農家が直接お米を販売するケースも増えています。農家産直の卸売サービスにもおすすめです。
小売店や地域イベントでの利用
小売店や地域イベントで委託精米を利用するケースもあります。玄米で仕入れたお米を精米して提供することで、鮮度も保ちやすくなるでしょう。いつでも精米をして美味しいお米が簡単に提供できておすすめです。
委託精米の流れとは
お米の委託精米の流れについても詳しく紹介します。
玄米の受け入れと検査
まず、委託精米では玄米で受け入れます。そして、お米に異物やゴミ、大きな金属類などが入っていないかを検査し、除去します。
異物除去と精米準備
玄米に混じった石や、ワラなどの軽い異物を除去して、精米の準備をします。精米機にいよいよ掛けていきます。
低温精米による高品質な仕上げ
次に最新の精米機で玄米を精米し、ぬか層を取り除いて白米に加工します。低温3段式精米機などを使い、低温精米をすることで、お米にとって負担の少ない精米が可能となります。
白米の仕上げ選別
玄米の品質や、より良い品質をもとに白米の仕上げを行います。また、光センサーや高精度カメラなどで、細かな異物や着色した米粒なども最終的に除去します
無洗米加工
要望に合わせた2種類の無洗米可能にも対応致します。
計量・包装・最終検査
精米が完了した白米を専用の機械で計量し放送を行います。最終検査をしたら精米が完了です。
委託精米を依頼する際のポイントとは
委託精米を依頼する際のポイントについては、次のようなことを参考にしてください。いくつかのポイントを押さえて気を付けることが大切です。
依頼する量や加工、規格などを明確にする
委託精米する際には委託を行う量、加工方法(有洗米・無洗米)、規格(5kg・10kg)などを明確にしたうえで委託することが大切です。様々な精米度が選べますので検討してみてください。
また、無洗米などの加工法も選べますので、明確に依頼すると最適な精米が可能です。
委託精米によって、店のこだわりやメニューに合った精米度や加工方法をするといいでしょう。
精米後の保存方法や賞味期限を意識する
また、精米後のお米の保存方法や賞味期限も意識することが大事です。玄米では鮮度が保ちやすくなっていますが、精米後は保存に気を付ける必要があります。気温や湿度に注意してください。
せっかく委託精米をするのであれば、美味しさを追求することが大切です。あまり一度に精米をしないで、保存や賞味期限を考えて、精米を委託することもポイントの一つです。
信頼できる業者選びの基準
委託精米では、信頼できる精米業者を選ぶことも大きなポイントです。業者選びの基準としては、料金体系と最低ロット数(委託精米の最低数量や小口精米にも対応するのか)や精米の鮮度と品質などについても確認することがポイントです。
まとめ
委託精米の流れについて解説しました。利用するケースが増えてきている委託精米です。飲食店や業務用、農家や小売店、地域イベントなど様々な機会で活用することができておすすめです。
委託精米のポイントをよく理解して、美味しいこだわりの精米ができるよう委託してみてはいかがでしょうか。