弁当屋の開業を考えている方へ|基本の流れと必要な資格
弁当屋を開業したいと思った場合に、どのように準備をしたらいいのか必要なものは何かについて紹介しますので、参考にしてください。
弁当屋を開業するまでの流れとは?
弁当屋を開業する際には、次のような流れとなります。
- 6ヶ月前まで
・営業形態を検討する(店舗販売、宅配専門、テイクアウト専門、キッチンカーなど)
・自己資金を貯め、開業資金として足りない部分を融資や補助金、助成金などで検討する
・事業計画を立てる
・店舗などを取得する
- 4ヶ月前まで
・店舗の設備工事を実施する
- 2ヶ月前まで
・食品衛生責任者の資格取得、営業許可申請を行う
- 1ヶ月前まで
・メニューの最終調整、スタッフ募集などを行う
弁当屋に必要な資格・届出一覧
弁当屋に必要な資格・届出一覧は次の通りです。
- 食品衛生責任者の資格(栄養士、調理師、製菓衛生師の資格または、各都道府県で行われる食品衛生責任者養成講習会を受講)※食品の製造・販売を行う施設ごとに1人必要です。
- 営業許可申請(保健所に申請)
これらを開業までに忘れずに行うようにしてください。また、調理師免許については必須ではなく、食品衛生責任者の資格が必要となります。
キッチンカーや間借り弁当も選択肢に
最初に、弁当屋の営業形態を考える際には、店舗だけでなく、キッチンカーや間借りで弁当屋も選択肢に入れるといいでしょう。店舗を取得する場合に比べて、固定費の家賃を減らすことができておすすめです。
最初は少ない固定費で開業するようにし、キッチンカーや間借り弁当で行ってみるのもいい方法です。
弁当屋を開業する際に準備すべきものとは?
弁当屋を開業する際に準備するものとしては、次のようなものが必要です。
厨房設備と調理器具の基本セット
厨房設備として、保健所での衛生管理の観点から、次のようなものを準備するようにしてください。
- 冷蔵庫、戸付きの収納、手洗い器、2槽シンク(槽内サイズ指定あり)
また、調理器具としては次の物が必要です。
- 包丁、まな板、ボール・ザル・お玉・菜箸、スライサー、コンロ、グリル、フライヤー、フライパン・鍋、炊飯器など
食材の仕入れ先をどう選ぶ?ご飯の品質と安定供給が重要
弁当屋では、大量の弁当を作りますので、食材の仕入れ先をどう選ぶかがとても大事です。ご飯やおかず、調味料などの仕入れ先をしっかり決め、安定化させるようにしてください。
特に最近ではお米の品質と安定供給が重要と言えます。
お弁当容器やラベル・包装資材などの備品
お弁当容器やラベル・包装資材などの備品も多く必要となります。業務用の仕入れ先を確保しておくことがおすすめです。また、色や材質なども、弁当屋のコンセプトにも合わせて選ぶといいでしょう。
弁当屋の開業を成功させるためのポイント
弁当屋の開業を成功させるためには、ターゲットを考えることや立地に合わせた商品設計も大事にしてください。また、回転率や作業効率も検討することもポイントです。原価管理や仕入れルートなど、成功させるためのポイントについても解説します。
ターゲットと立地に合わせた商品設計
まず、ターゲットをしっかり考えることが大切です。ファミリー層なのか、ビジネスマンなのか、若者なのかなどを考えて弁当の内容を決めることがポイントです。
また、繁華街にあるのか、住宅街にあるのかなど、周辺の立地環境に合わせた商品設計をしてみることもポイントです。ボリュームを大事にしたり、おかずの種類を増やしたり、様々な差別化を図った弁当を作るといいでしょう。
回転率と作業効率を高める工夫
弁当屋はお昼、夕方などにピークを迎えます。そのため、回転率と作業効率を高める工夫が必要です。テイクアウト専門にすることで回転率を上げる方法もおすすめです。
また、ピーク時にどれだけのお弁当を準備できるのか、作業効率によって、利益が変わってきますので、効率化も図ってください。
弁当屋に業務用米を導入するメリットとは?
そして、弁当屋では、ご飯の美味しさが大事です。ご飯で満足度を上げるために、業務用米を導入するメリットについても解説します。
冷めても美味しいご飯で満足度アップ
弁当屋の場合には、冷めても美味しいご飯であることがとても大切です。テイクアウトするため、冷めても美味しいお米を選ぶことで、お客様の満足度がアップするメリットがあります。
業務用米なら炊飯・仕込みの効率が向上
業務用米は、飲食店や食品加工業者が使用するため、粒の大きさや形が均一です。そのため、炊き上がりの見た目や食感が安定し、いつでもどの店舗でも同じクオリティで炊飯できるメリットがあっておすすめです。
また、大量炊飯に適した品種が採用されることが多く、冷めても美味しく食べられます。仕込みでも同じ業務用米を使うことで、その都度水の量を加減したりすることも減っていいでしょう。
さらに、無洗米などを選ぶことで洗米の手間も省けて効率的です。
安定供給で品質とコストをしっかり管理
米の供給を確保することが弁当屋では重要で、業務用米を活用することで、安定供給ができ品質もコストも管理できます。業務用米でコストも抑えて、利益を安定させるといいでしょう。
弁当屋におすすめの業務用米
弁当屋におすすめの業務用米として、冷めても美味しいお米、人気のあるお米を紹介します。それぞれに特徴がありますので、選んで利用してみませんか。
富山県産コシヒカリ
富山県ではコシヒカリが多く作られています。コシヒカリはもちもちとした食感と甘みが特徴で、日本人が特に好きな銘柄でお弁当でも好まれます。
富山県コシヒカリは、最近の夏の高温対策も行われているため供給も安定していて、食味ランキングでも特Aを獲得しています。
山形県産はえぬき
山形県産のはえぬきは、食味ランキングで14年連続で最高ランクの「特A」を受賞しているお米です。粒感があり、しっかりとした歯応えがあり、濃いおかずとも相性が良いお米となっています。
奈良県産ひのひかり
奈良県産のひのひかりは、小粒ながらも厚みがあり食べ応えがあるお米です。ツヤ、甘みのバランスが良く、冷めても美味しいため、お弁当にもおすすめです。食感がよく、あっさりした味がおすすめと言えます。
まとめ
弁当屋の開業の流れや必要なものについて解説しました。弁当屋を開業するためには6ヶ月前から準備をし、設備を整え、安定した仕入れを行うことが大切です。テイクアウト専門のお弁当屋を行うことで、回転率と効率化を目指すのもいい方法です。
また、お米にもこだわり、業務用米などで適したお米を選んで提供することで、弁当屋を味、コスト的にも安定させることができ大きなメリットとなるでしょう。