お米を炊く時、水を少し少なめにして硬めにするのが好みだという人は意外とたくさんいるのではないでしょうか。
この記事ではそんな人におすすめの、硬めのお米について詳しく解説します。
お米は「かため派」が好きの声
お米を購入する際、価格だけではなく味や食感にこだわりを持って選ぶ人は決して少なくないでしょう。
ごはんの炊きあがりも同じように、硬めが好きな人も柔らかめが好きな人も両方いるため、水加減で微調整をすることが多いのではないでしょうか。
しかし硬いお米を食べるには水加減で調整する以外にも、硬めに炊きあがるお米を選ぶという方法もあるのです。
硬さ以外にも、お米の細やかな食味について客観的に知る方法を2つご紹介します。
硬さもいろいろ
お米を選ぶ時に、食味や硬さを客観的に数値化した表があればいいなと感じる人も多いでしょう。
そんな時に役立つのが、五つ星お米マイスターで株式会社スズノブ代表取締役の西島豊造さんが作り、「今どきの若いモンは」のドラマ原作者として知られる吉谷光平さんが絵を描いた「こまちのおコメモ」です。
吉谷光平さんは「米食堂 こまち」を舞台にお米について描いた「あきたこまちにひとめぼれ」という作品を世に送り出しており、お米に対する造詣が深いのです。
「こまちのおコメモ」は夜ごはん向きのもっちりしたお米、朝ごはん向きのあっさりしたお米、柔らかいお米、硬いお米の４つのテーブル式の表になっていて、2016年度産のお米においては74種類のお米が掲載されています。
硬いお米を食べてみたい人はこの表を参考にお米の銘柄を選ぶと、毎回水加減を調整しなくても硬めのお米を食べられるというわけです。
また硬くてもっちりしたお米は揚げ物、柔らかくてもっちりしたお米は肉料理、硬くてあっさりしたお米は野菜料理、柔らかくてあっさりしたお米は魚料理に合うことも記載してあるため、お米に合わせるおかずに迷った時も役に立つでしょう。
歯ごたえしっかり、お米の銘柄を食味ランキングから知ろう
炊いた時の硬さだけではなく、できるだけ食味も良いという条件でお米を選びたい人も少なくないのではないでしょうか。
そのような時に役立つのが、一般社団法人日本穀物検定協会のホームページに掲載されているランキング試験の結果です。
一般社団法人日本穀物検定協会では毎年お米の保管、炊飯方法などを統一した食味試験を行っており、その結果は「特A」「A」「A‘」「B」「B’」とランク付けされてホームページに掲載されます。
食味試験の結果を調べる方法は簡単で、ホームページに掲載された都道府県地図から産地を選んでクリックするだけで銘柄とランクが表示されるのです。
自分の気に入った硬めのお米の食味が知りたい場合は併せてチェックしてみましょう。
かため代表
「こまちのおコメモ」とランキング試験の結果を交えて、硬めのお米でおすすめの銘柄をご紹介します。
ななつぼし
ななつぼしは「こまちのおコメモ」ではやや硬めで少しあっさりめのお米として位置づけられ、食味ランキングでは北海道産のものが2021年度は特Aランクとなっています。
硬さや甘さ、粘りのバランスがよく、さっぱりとした食べ心地であるため和食によく合うでしょう。
癖がなく、毎日食べても食べ飽きない味であるため主食としてお米を食べることが多い人におすすめです。
森のくまさん
森のくまさんは「こまちのおコメモ」では硬めでややもっちりとしたお米と位置づけられ、食味ランキングでは熊本県産のものが2021年度はAランクとなっています。
粘りが強くほのかな甘みとしっかりとした旨味があり、炊きあがりの艶と照りがきれいで見た目も良いことから人気の高いお米だと言えるでしょう。
癖がなく比較的あっさりとしたおかずやシンプルな塩むすびなどが美味しいため、日頃から薄味を心がけている人におすすめです。
ヒノヒカリ
ヒノヒカリは「こまちのおコメモ」では硬めでもっちりとしたお米と位置付けられ、食味ランキングでは熊本県産のものが2021年度は特Aランクとなっています。
弾力があり甘味が強いため、冷めても美味しく食べられることからお弁当などに用いるのもよいでしょう。
お米の粒がしっかりとしているのも特徴的なため、丼物が好きな人におすすめです。
あきたこまち
あきたこまちは「こまちのおコメモ」では硬さが中間、あっさりともっちりでも中間に位置づけられ、食味ランキングでは秋田県産のものが2021年度はAランクとなっています。
コシヒカリを親に持つためお米の旨味や甘味の強さを引き継いでいますが、味が濃すぎないのが特徴的だと言えるでしょう。
旨味と甘味が強いため、お弁当やおにぎりにおすすめです。
まとめ
お米の硬さを示した表の「こまちのオコメモ」は食感でお米を選びたい時の参考になり、一般社団法人日本穀物検定協会のランキング試験の食味試験の結果と合わせると、食感だけではなく味もよいお米を選ぶことができるとわかりました。
お店のメニュー作りに、客観的なデータを上手に使ってみてください。
