やさしい食品、スマイルケア食の基準とは?

目次

スマイルケア食というのを知っていますか。介護食の枠組みとして、農林水産省によって設定されたものです。多くの介護食品が市販されるようになってきている中で、選ぶ基準が定められています。
「スマイルケア食」の基準を知っていることで、介護食を選びやすくなりますので、詳しい基準についてご紹介します。

スマイルケア食とは

まず、スマイルケア食とは何かですが、農林水産省がどんな人に向いている介護食品なのかをマークで区分したものです。これによって、どんな状態の人に食べさせることができるのかがわかりやすくて便利です。市販品の介護食品を購入する際に、とても役立つでしょう。
スマイルケア食にはマークがあり、色や数字によってどんな人に向いているのかが分けられています。

スマイルケア食の目的

スマイルケア食の目的ですが、介護食では食べさせる人の様々な状態によって、気を付けることがいろいろあります。食事の状態、身体の状態によってどんな介護食を食べさせたらいいのかを細かく判断しますが、なかなかわかりづらいでしょう。

「飲み込みに問題がないか」や「噛むことに問題がないか」「食べる量や体重が減少していないか」などを個別に判断して、介護職を選ぶ必要があります。介護食を食べさせるにあたって、それぞれの状態を確認するための基準作りがスマイルケアの目的です。

3つの識別マークが基準に

スマイルケア食では、青、黄、赤の3つに色分けされた識別マークが基準となっています。
それぞれの基準について、詳しく知っておくと便利です。

3つの識別マークの基準表

青マーク、黄マーク、赤マークの3つに色分けされた識別マークについては、基準表を参考にしてください。色分けで大きく3つに分けられ、さらに細かく数字で分けられているため、全部で8分類されているのが特徴です。
この基準に従って細かく状態を知ることで、より適切な介護食を選んでみることができます。

状態 分類表示
飲み込みに問題がない 噛むことに問題がない 食べる量や体重が減少 「青」マーク
飲み込みに問題がない 噛むことに問題がある 容易に噛める食品 「黄」マーク5
歯茎でつぶせる食品 「黄」マーク4
舌でつぶせる食品 「黄」マーク3
噛まなくていい食品 「黄」マーク2
飲み込みに問題がある 少し咀嚼して飲み込める性状 「赤」マーク2
口の中で少しすりつぶして飲み込める性状 「赤」マーク1
そのまま飲み込める性状 「赤」マーク0

それぞれの識別マークについて少し細かくご紹介します。

青マーク、食品の定義、基準とは

青マークは、飲み込みにも噛むことにも問題がない場合です。それでも、食べる量が減ったり、体重が減ったりしている時に食べさせる食品となっています。栄養補給食品としてや補助食品として活用します。

黄マーク、食品の定義、基準とは

黄マークは、飲み込みには問題がない場合で、歯などの関係で噛む力が弱まっている場合の食品です。黄マークの中でも数字によって「黄」マーク5は、容易に噛める食品、「黄」マーク4は歯茎でつぶせる食品、「黄」マーク3は舌でつぶせる食品、「黄」マーク2は噛まなくていい食品と状態によって固さが分かれています。
食べている様子をよく観察してどの状態かを判別する必要があります。

赤マーク、食品の定義、基準とは

赤マークは、飲み込みに問題がある状態で、誤嚥などにつながりますので要注意です。「赤」マーク2は、少し咀嚼して飲み込みやすくなっています。「赤」マーク1は歯茎などですりつぶして飲み込める状態のもの、「赤」マーク0はそのまま飲み込めるようになっていて、最も飲み込みやすい状態の食品です。数字が少ないほど飲み込みやすいと言えるでしょう。

まとめ

農林水産省の定めるスマイルケア食の基準は、市販された介護食を選ぶ際に便利な基準です。どんな状態にあるのかをしっかり観察して、この基準に従って介護食を選んでみるといいでしょう。
家や施設で介護食を作る際も、この基準を見ながら実際にどんな状態なのかを把握することが大切です。そのことによって、どんな介護食を食べさせたらいいのかを考える必要があります。
介護食を食べさせる場合に、栄養が足りているのか、食べる量や体重が減っていないのかや、噛めているのか、飲み込めているのかなど、細かなことをチェックしながら、適切な介護食を選ぶことが大切です。基準を知って状態をいつも確認しましょう。それぞれに合った体にやさしいスマイルケア食選びを便利にしてみませんか。

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