介護食メニューとしては、お粥が作られることが多くなっています。
しかし、お粥と似ている雑炊も、いろいろなレシピが作れておすすめです。
介護食メニューでは食べやすさを大切にするため、雑炊は向いていると言えます。
また、雑炊の場合には食べ飽きないようなアレンジをすることも可能です。
栄養面を考えていろいろ作れますので、介護食のポイントと「おいしい雑炊」のレシピについてご紹介します。
食べやすい介護食3つのポイント
介護食を作るにあたっては、口腔機能や消化機能が低下していることもあり、注意が必要です。
調理する際には3つのポイントがありますので、ご紹介します。
①やわらかい |
まず食べやすい介護食を目指すために、柔らかくすることがポイントです。高齢になると咀嚼力が弱まっていますので、噛みやすい食事がおすすめです。それぞれの噛む力、口の中で舌や唇が使えているのかを見ながらチェックしましょう。飲み込む力も確認して、食事のやわらかさを調整するといいでしょう。
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②飲み込みやすい |
もし、飲み込む力が弱まっているのであれば、飲み込みやすい食事をあげることもポイントです。とろみがあり、水分が多いものを作ると飲み込みやすくておすすめです。
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③消化吸収が早い | 加齢とともに消化機能も低下します。吸収が早いものを食べさせることもポイントです。細かく刻んだり、ミキサーにかけたりして食べやすくするといいでしょう。
また胃腸に負担を掛けずにタンパク質の栄養を摂りたい場合などには、脂質の少ないタンパク質をあげます。卵やしらすを食べさせるようにしましょう。 |
介護食にもちょうどいい、雑炊の魅力
そして、食べやすさを考えた場合に介護食としておすすめなのが雑炊です。
介護食にはお粥が使われることが多いのですが、雑炊もおすすめです。
雑炊はご飯が柔らかく、水分も多いため食べやすくなっています。
消化にいい雑炊は、胃や腸を圧迫しない、消化しやすい食材を使って作られたものです。
これらの食品は、炊き込みご飯のような柔らかい食感が特徴であり、栄養価も高く、消化に優しいものが多いです。
例えば、やさしいスープや蒟蒻やきのこなどが消化にいい雑炊として適しています。
消化機能が弱まっている時にも体に優しいのが魅力です。
食材の組み合わせ、味付けが豊富
雑炊の場合には、様々な食材との組み合わせができるのも魅力と言えます。
介護食の雑炊では、舌でつぶせる程度の柔らかなご飯を作るといいでしょう。
その際に鶏肉や魚などを入れた雑炊を作ると、タンパク質がしっかり摂れて栄養豊かな雑炊になります。
また野菜たっぷりの雑炊も、ビタミンが豊富になります。
カルシウムを補うシラス雑炊なども作ってみませんか。
また、雑炊は味付けも和風、中華風、洋風など様々な味付けができるも魅力です。
味に飽きることがある介護食ですが、味付けが変えられ、様々な食材が使えます。
これまで高齢者が好きで食べていたものを雑炊に変えて、食感や口当たり良く食べられるように工夫してみましょう。
お粥と違う、さらりとした口当たり
雑炊の魅力は、お粥とは違ってさらってしている点です。
お粥のようにべたつきませんので、誤飲の心配も軽減できます。
また、さらりとした口当たりで食べやすいため食欲も誘うでしょう。
ただし、さらりとした口当たりの分、雑炊は噛まずに流し込んでしまう可能性もあります。
胃腸を労わることも考えて、少し噛む野菜なども加えて雑炊にしてもいいでしょう。
介護食にもおすすめのおいしい雑炊レシピ3選
介護食としておすすめの雑炊レシピも具体的にご紹介します。
食材や味付けを変えるだけで様々な雑炊が作れます。しかも、様々な食材を加えることで、栄養たっぷりの雑炊になります。
・牛玉雑炊
「牛玉雑炊」は、ご飯を水から煮て柔らかくしてから、牛丼の素を加えてさらに少し煮ます。
そこに溶き卵を入れて全体を混ぜて、半熟になったら出来上がりです。
見た目にもカラフルで、牛肉と卵でタンパク質も摂れていいレシピです。
・鮭とほうれん草の雑炊
鮭フレークを使って作る雑炊も便利です。ご飯を水とだし、塩、しょうゆで煮ます。
柔らかくなったらご飯、ほうれん草、鮭フレークを入れます。
最後に溶き卵を流し入れたら出来上がりです。こちらも彩りのいい雑炊になります。
また、鮭フレークの代わりにシラスを使うとカルシウムが摂れていいでしょう。
・かぼちゃのミルク雑炊
かぼちゃは小さく切ってレンジで加熱。鍋に牛乳とかぼちゃを入れて煮ます。
その後ご飯を入れて塩こしょうで味付けます。
煮崩れたかぼちゃと牛乳でとろーりとした雑炊が食べやすいでしょう。
彩りもいつもと違う変化があって楽しめます。
関連記事:高齢者にはごはんがおすすめ!お米で摂れる栄養とは?
参考動画 【雑炊レシピ8選】
まとめ
雑炊は、日頃から作っている人も多いため、介護食としても作りやすいメニューです。
食材の組み合わせを変えるだけで、様々なレシピを作ることができるのも魅力です。
お粥に飽きてしまうこともありますので、雑炊も作ってみるといいでしょう。
肉や魚、卵などの食材を入れるとタンパク質を補うことができます。
また、野菜をたっぷり入れてビタミン補給をすることも可能です。
介護食で作る場合には、舌でつぶせるようなご飯の柔らかさを目指して作るといいでしょう。
和風、中華風、洋風などにも味がアレンジできますので、多くの介護食レシピが増やせるのも雑炊のメリットです。