介護食が必要な家族がいるのでお粥を出しているけれど、毎食では飽きてしまうと言われてどうしたらよいのか困っている人はいませんか?
この記事ではお粥に合うトッピングで介護食のバリエーションを増やし、見た目と栄養価をUPする方法について詳しく解説します。
介護食定番お粥のためのトッピングづくり
2014年に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した「平成25年度農林水産省委託調査 高齢者向け食品・食事提供サービス等実態調査事業報告書」によると、介護食品への要望として「メニューのバリエーションを増やしてほしい」と回答した人の割合が30.6%でした。
また個別の意見として、食事内容に関するニーズとして「毎日味付けが違うこと」という考えを述べた人もいたのです。
このことから介護食においては定番と呼ばれるメニューほど、飽きがこないよう配慮する必要があるとわかります。
これを踏まえて、介護食においてお粥に合うトッピングを作るためにはどのようなポイントに気を付ければ良いのかを2つご紹介します。
参考:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「平成25年度農林水産省委託調査 高齢者向け食品・食事提供サービス等実態調査事業報告書」
白がゆにのせるトッピングを常備するだけでバリエーションが増える
介護食においてお粥に合うトッピングを作る場合は、白がゆに乗せるだけで手間なく食べられるメニューから始めてみるのがよいでしょう。
介護食の場合、通常食を刻んで作るきざみ食、つぶした食材をゼラチンやゲル化剤で固めて作るムース食、調理した食材に水分を加えてミキサーにかけるミキサー食など特におかずを作るのに手間や時間がかかります。
そのため白がゆに乗せるだけで食べられるトッピングとしては次のようなものがおすすめです。
・かつおぶし
・塩昆布
・梅干し
・とろろ昆布
・しらす
これらは作るのに手間がかからないだけではなく、どこの家にも常備してあることが多い食品のため、お粥に合うトッピングを作るためにわざわざ買い物に足を運ぶ必要もありません。
買い物ついでにかごに入れておき、小鉢に入れてすぐに準備できるのがうれしいメリットだと言えるでしょう。
アレンジが簡単
前の項目でご紹介した白がゆに乗せるだけで食べられるトッピングは、アレンジのバリエーションも豊富です。
例えばしらすなら余ったねぎを刻んで添えても白がゆに合い、塩昆布なら上からごまを振りかけても美味しく食べられます。
家にあるもので簡単にアレンジできることが、介護食作りを長続きさせることにもつながるでしょう。
お粥に合うトッピングで見た目UP
介護食を作る際、見た目にもこだわって美味しく食べてほしいと考える人も少なくないでしょう。
そんな人におすすめのお粥に合うトッピングを2つご紹介します。
いつものお粥がごちそう風に
行事食などの際に少し手間をかけてごちそう風のお粥を介護食として提供したいなら、複数の薬味を小皿に盛り合わせて、白がゆと一緒に提供するのがおすすめです。
薬味は次のようなものを少量ずつ盛り合わせると食べやすいでしょう。
・しその実漬け
・みょうが
・大葉
・すぐきの漬物
・しば漬け
・三つ葉
・のりの佃煮
・ザーサイ
たくさんの食材を盛り合わせることで彩りが良くなり、好きなものを選んで食べられるので、食欲不振の人にもおすすめしやすいでしょう。
彩りがキレイに!女性受け◎
その年の無病息災を祈願して1月7日の朝に食べられる七草がゆを行事食として取り入れるのも喜ばれるでしょう。
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろを入れて彩りがきれいになるだけではなく、塩味であっさりとした味付けのため、女性にも食べてもらいやすいのではないでしょうか。
お粥に合うトッピングで栄養価UP
介護食作りにおいては、栄養バランスにこだわりたいという人も少なくないでしょう。
そんな人におすすめのお粥に合うトッピングを2つご紹介します。
魚、肉、野菜を食べやすくしたおかずにするだけでトッピングになる
高齢者の人は食事の栄養バランスが偏りがちですが、普段あまり食べない食材を食べやすくしてお粥に添えるだけでも不足しがちな栄養素を補うことができます。
例えば野菜が不足しがちな人には卵がゆを作って、ねぎ、かいわれ大根、ごまなどを刻んだり、すったりしてトッピングしてみましょう。
卵の味の方が強く野菜は薬味となるので、野菜が苦手な人でも食べやすくなります。
胃腸が弱ったときにも最適
高齢者の人は体調を崩してしまうこともありますが、胃腸が弱ってしまった時にはあんかけのお粥を作ってみると少しでも口に入れてもらいやすいのではないでしょうか。
しょうがの絞り汁を少し入れることで、より身体が温まります。
まとめ
介護食においてお粥に合うトッピングは味に飽きがこないようにすることと、介護食作りの手間を省けることでメリットの多いメニューだと言えます。
この記事も参考にして、ぜひさまざまなトッピングでお粥を楽しく作ってみてください。