全粥とは?(五分粥・七分粥・三分粥)お粥の種類と特徴・作り方

全粥とは?五分粥、七分粥、三分粥、などお粥の種類と段階・特徴

目次

お粥の種類と特徴

おかゆとは?

お粥は消化に良い食事としておすすめです。
主に、生米から炊く「炊き粥」と炊飯したご飯から煮る「入れ粥」といった2種類の炊飯方法があります。

また、水の量によって、全粥、7分粥、5分粥、3分粥、重湯など様々な種類のお粥があります。

お粥は消化良いとされ、風邪の時などの食欲が減少した際に摂るイメージですが、最近では健康に気を使う人たちに愛される食事として注目をされています。

味気のないイメージのお粥ですが、具材を加えたり、味付けを変えることで、色々なバリエーションを楽しんで頂けるようになります。

また、大量に作り置きをしておけば、時間のない朝食や、小腹が空いた時の食事として利用できるため、忙しい現代人にも便利な食品として認知度が上がっています。

作り置きをする場合の注意点として「お粥」は水分量が多く傷みやすい為、常温保存には向きません。また、炊飯器で加熱保存した場合も、水分が抜け変色したり、雑菌が繁殖する可能性がある為、冷蔵か冷凍をお勧めします。

お粥に合うお米は粒ぞろいがよく、柔らかく甘みのあるものがおすすめです。
お好みもありますが「こしひかり」や「あきたこまち」です。

また、生米から炊く「炊き粥」のほうがよりお米の味を生かしたお粥を楽しんで頂けます。

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全粥と五分粥の違いは?どっちが柔らかい?

病院食や介護食で提供される「全粥」と「五分粥」。どちらもお粥ですが、柔らかさや食感に大きな違いがあります。ここでは、全粥と五分粥の特徴や柔らかさの違い、使い分けのポイントを解説します。

全粥とは?その特徴と柔らかさのポイント

全粥(ぜんがゆ)は、白ご飯を通常の水加減より多めの水で炊き上げたお粥です。
米の形がある程度残り、粒感も感じられます。一般的には、米1に対して水5の割合で炊かれますが、施設や家庭によって水分量が異なる場合もあります。病院食や介護食では、咀嚼力(かむ力)が比較的残っている人に提供されることが多いです。

柔らかさの基準としては、白ご飯よりも柔らかいですが、粒の形が残るため、完全なペースト状ではありません。

五分粥とは?病院食や介護食に使われる理由

五分粥(ごぶがゆ)は、白ご飯の水分量をさらに増やし、全粥よりも柔らかく仕上げたお粥です。
米1に対して水10の割合で炊くのが一般的で、米の形はほとんど残らず、半分以上が崩れた状態になります。

そのため、咀嚼力が弱くなった高齢者や病院の入院患者向けの食事に適しています。病院では、全粥から五分粥へと段階的に進む形で食事が調整されることが多く、食事の経過観察にも役立ちます。

全粥と五分粥はどっちが柔らかい?使い分けのポイント

全粥と五分粥の最大の違いは、その柔らかさ粒の形です。全粥は粒がしっかり残り、やや噛む必要があるため、咀嚼力がある人向けです。
一方、五分粥は粒が崩れているため、噛む力が弱い人でも飲み込みやすいのが特徴です。

病院や介護施設では、患者や利用者の嚥下(えんげ)機能に合わせて提供されます。例えば、手術後や高齢者向けには五分粥が提供されるケースが多く、咀嚼機能が回復したら全粥に移行します。

お粥の柔らかさの基準とは?病院食や介護食の段階に合わせた柔らかさの目安

お粥の柔らかさには、全粥、五分粥、七分粥、三分粥などの種類があります。これらは、患者の健康状態や嚥下機能に応じて提供されます。ここでは、それぞれのお粥の柔らかさや基準を詳しく解説します。

病院食におけるお粥の柔らかさの段階は?

病院食では、患者の回復状態に合わせてお粥の柔らかさを調整します。
お粥の柔らかさの段階は「全粥」「七分粥」「五分粥」「三分粥」などがあり、数字が小さくなるほど柔らかくなります。
例えば、三分粥はほとんどペースト状で、嚥下機能が低下した患者向けです。
これに対し、全粥はほぼ普通のご飯に近い食感です。段階的な食事の切り替えは、患者の健康状態や医師の指示に基づき行われます。

介護食におけるお粥の柔らかさの基準とは?

介護食では、利用者の咀嚼力や嚥下能力に応じてお粥の柔らかさが変わります。
日本介護食品協議会が定める「区分表」では、区分3(かむ力が弱い人向け)から区分5(とろみのついたペースト状)に分類されます。

介護施設では、五分粥や三分粥が提供されるケースが多く、特に三分粥は「ミキサー粥」とも呼ばれます。胃ろうを使用している人や、飲み込む力が低下している人には、このような柔らかいお粥が選ばれます。

病院食や介護食の段階に合わせたお粥の選び方

病院食や介護食では、患者や利用者の状態に合わせた段階的な柔らかさのお粥が選ばれます。
例えば、入院患者が術後であれば、最初は三分粥からスタートし、体調が安定するにつれて五分粥、全粥へと進むことが多いです。

介護施設では、利用者の嚥下(えんげ)機能が弱い場合、最初から三分粥やペースト状のご飯が提供されます。適切な段階の食事を提供することは、食事のリスク(誤嚥など)を減らし、安全で安心な食事を提供するために重要です。

おかゆの炊飯方法

  1. お米を2~3回洗米し、余分な水を切る
  2. お好みの水加減を計量し、強火で沸騰させる
  3. 沸騰したら弱火にし、30分程度煮詰める。
  4. 鍋底が焦げないようにかき混ぜながら煮詰める。
  5. お米の芯が無くなれば完成です。

お粥の種類と水加減について

種類生米栄養価
全粥100g500cc71kcal
7分粥100g700cc56kcal
5分粥100g1000cc36kcal
3分粥100g2000cc28kcal

重湯

5分粥以上のお粥を炊いた時にできるお粥の汁が重湯となります。

液体だけの為、最も消化がいいものです。
ここで気を付けたいのは、全粥~3分粥のどのお粥もご飯の状態は柔らかな炊きあがりにすることが大事です。

どのお粥も水分の量が異なるだけで、お米は舌でつぶせる程度にするのがお粥のおすすめです。

炊き上がり重量例

「研ぐ前のお米の重さ+水の重さ=出来あがりの重量」

お米1合(150g)を普通に炊いた場合、ご飯は330g(炊飯倍率2.2倍)になるそうです。
一般的に1合に対して水が200ml、米150g+水200g=350g。20gは蒸発

(この部分は通常炊飯を行った場合のご飯に関する重量例です)

お粥の魅力・メリットについて

お粥の魅力について、次にご紹介します。
お粥は消化や吸収がいいというだけでなく、ヘルシーというメリットがあります。
また、お粥の用途はいろいろあっておすすめです。

消化・吸収が良いのがお粥の魅力

お粥の魅力は、まず水分が多くて消化・吸収がいい点です。炭水化物が多く、脂質が少ないことで消化時間が短いのも魅力の一つです。
胃に良いと思う食品について聞いてみたところ、第1位は「ヨーグルト」で65.7%となりました。
2位は「お粥」(43.3%)という結果。

(引用元 調査のチカラ)
調査名:「胃の不調に関する実態調査」
調査目的:
コロナ禍の在宅生活の影響により、胃の不調を抱える人の割合や症状の程度、各々の対処法など、実態を調査する。
調査対象者:
・全国の20歳~60歳以上男女 2,000人
・性別、年代(10歳刻み)、就業有無による均等割付
調査手法:ヒューマン・データ・ラボラトリ株式会社によるインターネット調査
調査時期:2020年10月15日(木)~2020年10月19日(月)

結果から分かるように消化によいもの、弱っているときに利用したい食べ方として、「お粥」のチカラを複数の人が答えています。

肥満症対策になる、低カロリーでヘルシーな「おかゆ」の食べ方

  1. おかゆは全粥にする
    全粥とは、米1に対して水5の割合で作るお粥のことです。全粥では米粒の形が残っていますので、歯ごたえも感じられます。また、腹持ちの良さでも全粥がお勧めです。
  2. しっかりよく噛む
    やわらかいお粥ですが、意識してよく噛むようにしましよう。顎を動かしてしっかりと噛むことで脳の満腹中枢が刺激され、食欲を抑える効果があります。
  3. 栄養バランスの良いおかずと一緒に
    お粥と一緒に、鶏のさみやゆで卵など低脂肪で高たんぱく質のもの、野菜や果物、海藻などビタミンや食物繊維が豊富なもの、を組み合わせるなどして食事の栄養バランスを整えるようにしてください。

介護食・病院食にもおかゆの段階、水分量を知るのは役立つ

お粥は、ご飯が柔らかく噛みやすい状態で水分も多いため飲み込みやすくなります。

  • 介護食・病院食にもおすすめです。
    全粥、7分粥、5分粥、3分粥、重湯と水の量を加減しながら、様々なお粥が炊けますので、介護食や離乳食にも対応可能なのがいいでしょう。
  • 全粥食(軟菜食)で軟らかく調理した食事を必要としている方にもおすすめです。
  • 容易にかめる場合は、通常のごはんまたはやわらかごはんで対応し、歯ぐきでつぶせる場合は、やわらかごはんか全粥にし、舌でつぶせる場合は全粥にします。
    噛まなくても良いようにするにはお粥をミキサーに掛けて、米粒がないペースト粥にします。
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おいしいお粥の簡単な作り方をご紹介!

まとめ

お粥は、全粥や7分粥、5分粥、3分粥、重湯など様々な種類があって、食べられる状態によって選ぶことができるのが魅力です。
水分が多いお粥は、消化が良くて体調不良やあまり噛まなくていい介護食におすすめです。
ダイエットなどのヘルシー食や冬や屋外で体を温める食事にも活用できます。
いろいろな用途がありますので、お粥をもっと食べてみるといいでしょう。
調理する際に、一緒に野菜などを煮たりすることで味や食感も変えることができますので、いろいろ試してみませんか。

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