業務用米のなかでも、有名なブランドのお米を購入したいと考える方が多いでしょう。
有名なお米の品種はいくつが挙げられますが、なかでも日本人に好まれており人気が高いのは、あきたこまちです。
あきたこまちの特徴や正しい炊き方を知ることで、よりおいしくお米を食べることにつながるでしょう。
そこで、あきたこまちの特徴や、あきたこまちをおいしく炊く方法を紹介します。
あきたこまちとは
あきたこまちは、秋田県でのみ作られているというイメージを持つ方も少なくありません。
しかし、あきたこまちは秋田県以外の様々な地域で生産されています。
そこで、あきたこまちの産地や特徴、生産量などを見ていきましょう。
おもな生産地
あきたこまちの主な生産地は秋田県、岩手県ですが、全国で生産されていることが特徴です。
あきたこまちは、昭和59年に秋田県でコシヒカリと奥羽292号を掛け合わせて作られたものです。
しかし、元は福井県で交配が始まった品種です。
昭和59年に秋田県の推奨品種とされてからは、秋田県の土壌や水など気候に適するよう品種改良され、現在では秋田県のお米として有名になっています。
あきたこまちはコシヒカリの味や成分を感じられることが特徴で、甘みや粘り、香り、旨味などのバランスが良いことが魅力です。秋田県のあきたこまちは、食味ランキングで最もランクが高いAランクに選ばれたこともあり、弾力性と粘りがあり見た目も美しいことが特徴です。
特徴
あきたこまちはコシヒカリと奥羽292号が掛け合わされたものであり、コシヒカリの粘りや香り、もちっとした食感を引き継いでいます。他の品種と比較して水分量が多く、炊き立てだけではなく冷めても味や食感が損なわれません。
さらに、お米は玄米にした場合には食感がパサパサとしますが、あきたこまちは玄米でも粘り気があり、食感が良いことが魅力です。
コシヒカリと並ぶ、生産量
お米の品種別の作付ランキングでは、コシヒカリが1位を獲得しています。
コシヒカリの主な産地は新潟県、茨城県、栃木県であり、栽培面積の割合は33.7%でした。
あきたこまちは栽培面積6.8%ですが4位にランクインしています。
あきたこまちも上位に入っていることから、コシヒカリに負けない知名度があり、日本人にとってポピュラーな品種だといえるでしょう。
あきたこまちを味わう
あきたこまちは、日本人にとって食べやすく、好まれやすい品種です。
なぜあきたこまちが日本人に好まれるのか、理由を紹介します。
また、あきたこまちの特徴から見る、おいしく炊くためのポイントも合わせてチェックしていきましょう。
日本人は「あきたこまち」が好き
あきたこまちは味が薄く、繊細な和食と相性が良いため、お寿司やお刺身など日本人が好きな料理に使われています。
また、コシヒカリと比較して柔らかさがあるため、どんぶりやおにぎりにも合わせやすいでしょう。
そのため、日本人はあきたこまちに魅力を感じるのだと言えます。
あきたこまちは、酢の物や漬物といった薄味で粘りがない料理に合わせやすいです。反対に、チャーハンやオムライスなどは相性が悪いでしょう。
あきたこまちの美味しさのヒミツ
あきたこまちをおいしく炊くためには、十分に米とぎをすることや、水は少し多めに入れて炊くことがポイントです。
昔はお米の保存状態が悪かったり精米機の機能性が低かったりしたため、カビが発生したりヌカが酸化したりと、お米の香りが損なわれる要素が多かったため、しっかりと研ぐ必要がありました。
現代ではお米を十分にとぐ必要はありませんが、お米をとぐことによってお米に小さな傷がつくため吸水性が高くなります。
あきたこまちは比較的吸水性が低いため、しっかりとぐことで吸水性が高くなり漬け置きをする時間が短縮されるほかふっくらと仕上がります。
お米を研いだ後に水につける時間がない場合には、十分に研ぐようにしましょう。
ただし、強く研ぐとお米が砕けたり割れたりするため、軽くこするようにして洗いましょう。
お水が透明になるまで研ぎ続けると旨味が逃げてしまうため、3回ほど水を交換してということが大切なポイントです。
おいしく炊くコツ
あきたこまちは吸水性が低いため、30分は水につけましょう。朝ご飯を炊く場合には、夜のうちに水につけておいても問題ありません。暑い時期に長時間水に入れると風味が落ちることがありますが、暑すぎる部屋でなければ水につけておいても問題はないでしょう。
風味が気になる場合には、冷蔵庫に入れる方法が有効です。
なお、洗米後の水を切った状態で放置すると、お米が乾燥して食感が悪くなるため注意が必要です。
また、あきたこまちを炊く際には、吸水性を考慮して水を少し多めに入れましょう。他のお米と比較して、2割ほど水を多く入れるのがおすすめです。
まとめ
あきたこまちは有名なお米ですが、特徴や生産地などを詳しく知らずに食べている方も多いです。
情報を知らずに食べても十分においしいお米ですが、特徴を押さえて、特徴に適した炊き方をすることでよりおいしく食べることにもつながります。
業務用米を購入する際には、日本人好みのあきたこまちを使った料理を検討しましょう。