未開封のお米だと、賞味期限はどのくらい?

目次

お米は他の食品と違って賞味期限が書いていないため、どのくらいの期間なら保管しておいて食べてもよいのかよくわからないと悩んでいる人はいませんか?
この記事では、未開封のお米の賞味期限はどのくらいの期間なのかについて詳しく解説します。

お米の賞味期限


お米の賞味期限について考える前に、そもそも賞味期限とはどのような意味を持つのでしょうか。
賞味期限は混同されやすい消費期限とともに、「食品表示基準」の中でその定義が示されているため、内容を表にまとめてみました。

名称 定義
賞味期限 定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日
消費期限 定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日

賞味期限については、期限を越えた場合でもこれらの品質が保持されている場合もあると定められています。

参考:e-GOV法令検索「食品表示基準」


賞味期限が明記されていない理由


お米は生鮮食品で、気候・温度・湿度・保存方法などによって食べることのできる期間が変化するため、賞味期限や消費期限の記載が義務付けられていません。
JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適性化に関する法律)では、お米に対して精米年月日の表示が定められており、精米年月日とは原料玄米を精白した年月日のことを指します。
このことから、お米の場合は精米年月日を目安に食べられる期間を判断する必要があるとわかります。

玄米及び精米商品は、これまで「調製年月日」「精米年月日」「輸入年月日」を表示することとされていましたが、令和2年3月27日より、年月日に加えて「年月旬(上旬/中旬/下旬)」表示もできるようになりました。
参考:玄米及び精米の年月旬表示の導入について

賞味期限の目安


お米の袋にはサイドに小さな空気穴があり、未開封でも開封でも変わりません。
そのため、未開封でも精米年月日を気にしておく必要があります。
お米を食べることのできる期間は精米年月日を基に判断しますが、精米するかどうかは季節によって長さが異なります。
お米を美味しく食べられる期間の目安を条件別にご紹介します。

未開封のお米の賞味期限は、精米前と精米後で異なります。
お米は開封・未開封に関係なく精米後は徐々に劣化し、風味が落ちていきます。
また、お米は生鮮食品の扱いで消費期限、賞味期限の記載はありません。
特別な保存をしなくても、よりおいしく食べられる目安は1ヶ月程度です。
ご家庭で保存する場合は、冷蔵庫や冷凍庫に入れるとより長持ちします


精米前(未開封)

精米前で未開封の玄米は、購入してから約1年を目安に食べきることをおすすめします。
白米と比較するとずいぶん長持ちするように感じるかもしれませんが、精米前ではぬかの層にお米が覆われていて、白米と比較すると空気に触れる面積が少なくなるため、美味しく食べられる期間が長くなるのです。
同じ条件で保存するなら精米前の未開封のお米の方が長持ちすることと、大量に購入するなら精米前のお米を選んだ方がよいことを覚えておくとよいでしょう。


精米後(春夏)は精米年月日から1ヵ月

精米後で開封したお米は、季節が春と夏の場合精米年月日から約1か月を目安に食べきることをおすすめします。
春は気温が上昇し始める季節のため、お米にとっては徐々に保管環境が良くなくなっていく時期だと言えるでしょう。
また夏になると気温だけではなく湿度も上昇してカビの発生が懸念されます。
これらのことから春と夏には精米後のお米はあまり日持ちしないと考えておいた方がよいでしょう。


精米後(秋冬)は精米年月日から2ヵ月

精米後で開封したお米は、季節が秋と冬の場合精米年月日から約2ヵ月を目安に食べきることをおすすめします。
秋と冬は春から夏と比較すると気温や湿度が下がり、お米の保管環境が改善される時期だと言えるでしょう。
乾燥した冷暗所で密閉保存すれば、比較的長めに美味しいお米を食べられるのではないでしょうか。

未開封の場合の目安

多くの食品では、開封して保管する場合と未開封で保管する場合では賞味期限が異なります。
ではお米の場合は開封した場合と未開封の場合で美味しく食べられる期間はどのように変化するのでしょうか。
2つの観点から考えてみましょう。

保存状態にもよる

お米は同じ開封状態、未開封状態でも保存状態によって美味しく食べられる期間は大きく変化します。
未開封でも高温多湿な環境で保管すればお米の劣化は進みますし、開封しても湿気の少ない冷暗所で保管すればそれなりに長持ちするためです。

購入したお米を美味しく食べられる状態で長持ちさせたいなら、開封するかどうかよりもお米が劣化しにくい保管環境を整えるのが重要だということです。

たとえ未開封でも酸化は進んでいる

お米を販売する際の袋には、衝撃や圧迫で破けてしまうのを防止するための空気穴が開けられています。
そのため未開封でも開封後でもお米は等しく空気に触れている状態であることから、お米を美味しく食べられる期間に変わりはありません。
購入した袋から密閉できる袋に入れ替えて保管すれば空気に触れず酸化のスピードが遅くなるため、お米を長持ちさせることができます。


まとめ

未開封のお米と開封後のお米で賞味期限がまったく変わるということはありませんが、精米前で未開封のお米は約1年、精米後では春夏は1か月、秋冬は2ヵ月で食べきることが望ましいとわかりました。
まずはお米を保管するのに適した乾燥した冷暗所を準備し、お米が劣化しにくい環境で保管した上で美味しく食べられる期間内に食べきることを目指しましょう。

開封後のお米の賞味期限について
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