土鍋でお米を炊くととても美味しいと聞くけれど、水加減や炊き方が難しそうでなかなか手を出せないと感じている人はいませんか?
この記事では土鍋ごはんの魅力から土鍋ごはんの炊き方まで詳しく解説します。
土鍋ごはんの魅力
日本人に主食としてずっと愛され続けてきているお米を土鍋で炊くことにはどのような魅力があるのでしょうか。
2つご紹介します。
ふっくらおいしい土鍋の魅力
土鍋は加熱すると熱が鍋全体に行き渡り、一度温まると余熱が長時間残るという特徴があります。
そのため電気炊飯器だと1時間程度かかる炊飯が、土鍋では30分程度で済むのです。
この土鍋の熱の伝わり方が、お米を美味しく炊き上げるのに一役買っていると言えるでしょう。
また土鍋は吸湿力にも優れており、炊き上げたお米から余分な水分を取り除くことができるため、ごはんがふっくらとした状態に仕上がるのです。
総務省統計局が2020年に発表した「令和2年国勢調査」の結果によると2005年以降特に65才以上で単独世帯が増加し続けていますが、一人暮らしにちょうど良いサイズで冷ませばおひつ代わりにもなり、そのまま冷蔵庫でお米を保管できる土鍋は今後需要の増加が見込めるでしょう。
おこげも人気
電気炊飯器ではおこげができるということはありませんが、土鍋では仕上げの加熱次第でうっすらおこげも、パリパリのおこげも自由につけることができます。
炊飯の最後に火を強めて10秒数えて火を止めるのですが、この秒数でおこげをどのくらいつけるかを調整することができるのです。
炊き立てのお米の香りに加わったおこげの香ばしさが、さらに食欲をかきたててくれるでしょう。
土鍋ごはんの炊き方
美味しい土鍋ごはんの炊き方の手順をご紹介します。
お米をはかる
お米はふたつきの土鍋であれば炊くことができますが、炊飯専用の土鍋の場合は土鍋ごとに何合のお米を炊くか推奨されているため、その分量を確認して炊くようにしましょう。
お米と水の分量の目安を表にまとめてみました。
お米の量 | 水の量 |
1合 | 200ml |
2合 | 400ml~450ml |
3合 | 600ml~650ml |
4合 | 800ml~850ml |
5合 | 1000ml程度 |
水の分量は新米なら少なめ、古くなるほど多めにして調整するようにしましょう。
米をとぐ
土鍋は水を吸いやすいため、土鍋の中でお米をとぐと火にかけた時ひび割れを起こしたり、割れたりする原因となってしまいます。
できるだけボウルなどの別の容器を用いてとぐようにしてください。
お米をとぐ間にもお米は水を吸うため、米をとぐ時に使う水は冷たいミネラルウォーターか浄水器の水を使うことをおすすめします。
お米のとぎ方の手順は次の通りです。
①1回目は多めの水でサッと洗う
②2回目はしっかりといですすぐ
③3回目はといで2回すすぐ
お米を洗い終わったら、余計な水分と不純物を取り除くためザルに上げて約5分間しっかりと水を切ります。
浸水させる
季節によって水温が異なるため、夏場は30分、冬場は1時間程度浸水させます。
この時もお米をといだ時と同じく、冷たいミネラルウォーターや浄水器の水を使うのがよいでしょう。
お米の色が透明から真っ白に変化したら浸水完了です。
沸騰まで中火
土鍋を火にかけますが、普通の土鍋なら吹きこぼれないよう中火で、炊飯専用の土鍋なら吹きこぼれないため強火に設定し、沸騰させます。
この場合は強火といっても鍋からはみださない程度の強火を意味するので注意しましょう。
土鍋でお米を炊くことに慣れないうちは沸騰したかどうかがわかりにくいのですが、鍋から勢いよく湯気が出ること、くつくつ音が鳴ること、おねばが噴き出してくることなどを目安に判断してみてください。
弱火で10分
沸騰したら火を弱火にして、10分間加熱します。
その後おこげをつけたい場合は火を強めて10秒数えてから火を止めますが、おこげがついたかどうかはチリチリという音や香ばしいにおいがするかどうかで判断しましょう。
火を止めて蒸らす
火を止めた後は10分~15分程度蒸らします。
蒸らすことで土鍋に米がこびりつくのを防ぎ、お米に対して均一に熱を加えることができるのです。
「赤子泣いてもふた取るな」というのはこの段階のことを指すため、蒸らしている時間内は土鍋のふたを開けないようにしましょう。
お米の芯まで熱を加え、ゆっくり温度を下げるために土鍋にタオルなどをのせるのもよい工夫だと言えます。
蒸らし時間が終わったらごはんに十字の切り込みを入れ、ご飯粒をつぶさないように優しく天地を入れ替えて混ぜると食感がよくなります。
お茶碗によそう時は、ふっくらとよそうとごはんがより美味しく見えるのではないでしょうか。
まとめ
土鍋で美味しいごはんを炊くためには、ふたつきの土鍋とミネラルウォーターなどのきれいなお水を準備し、火加減と蒸らし時間に気を配って炊き上げることが大切だとわかりました。
この記事も参考にして、ぜひ土鍋ごはんの炊き方を覚えてみてください。