高齢者の方に野菜をたくさん食べていただくためサラダをメニューに取り入れたいけれど、どんなレシピで作れば喜んで食べてもらえるのかよくわからないと悩んでいる人はいませんか?
この記事では高齢者の方向けの介護食として喜ばれるサラダレシピをご紹介します。
高齢者にも人気「サラダ」
高齢者の方向けの介護食では、サラダは洋食なのであまり食べてもらえないのではないかと考える人もいるかもしれませんが、近年の介護食では主菜が洋食であれば副菜にさまざまなレシピでサラダを取り入れ、見た目も味もバランス良く整えるのが主流になってきています。
また高齢者向け配食サービスの大手5社について、2022年1月の通常食にどのようなサラダが取り入れられているのかを表にまとめてみました。
配食サービスの会社名 | 昼食 | 夕食 |
宅配クック123 | ・豆サラダ ・たらこポテトサラダ ・マカロニと卵のサラダ ・かにかまサラダ |
・ごぼうサラダ ・パンプキンサラダ ・コールスローサラダ ・ハムマカロニサラダ |
まごころ弁当 | ・サウザンサラダ ・キャベツのコールスローサラダ ・カニ風味サラダ ・タマゴマカロニサラダ ・ごぼうサラダ ・ビーンズサラダ ・シェルマカロニサラダ |
・ミモザサラダ ・タラモサラダ ・パンプキンサラダ ・人参マリネサラダ ・大豆サラダ ・柚子風味サラダ ・タマゴマカロニサラダ ・蕗とアスパラの温サラダ |
配食のふれ愛 | ・ごぼうサラダ ・バンバンジーサラダ ・さつま芋サラダ ・ベジタブルサラダ ・大根サラダ |
・スパゲティサラダ ・ツナマカロニサラダ ・コールスローサラダ ・柚子ドレサラダ ・コーン春雨サラダ ・ポテトサラダ ・シーザーサラダ |
ワタミの宅食 | 献立表の記載なし | 献立表の記載なし |
ニコニコキッチン | 献立表の記載なし | 献立表の記載なし |
これを参考にすると、ポテトサラダや大根サラダのような定番レシピからオリジナルのサラダまでさまざまな種類があるため、高齢者の方にサラダは人気が高いことがわかります。
それではなぜサラダは高齢者の方向けの介護食として人気が高いのでしょうか。
3つご紹介します。
参考:宅配クック123「献立」
参考:まごころ弁当「献立表」
参考:配食のふれ愛「献立表」
栄養素がたくさんとれる
サラダの素材として多くの割合を占めるのが野菜ですが、カロテンを可食部100g中に600マイクログラム(600μg)以上含む野菜を緑黄色野菜、それ以外をその他の野菜として分類します。
緑黄色野菜のカロテンは体内で必要な分だけビタミンAへと変換され、他にもビタミンC、ビタミンK、葉酸、ミネラルなど多種類の栄養素を摂取することができます。
またその他の野菜は食物繊維、カリウム、カルシウムなど高齢者に多い便秘を予防し骨を丈夫にする栄養素を摂取することができるのです。
参考:厚生労働省e-ヘルスネット「緑黄色野菜」
冷めてもおいしい
冷たいサラダは口当たりがよく食欲がなくなりがちな夏でもさっぱりと食べられますし、温野菜サラダも冷めてもあまり味は落ちることがなく、美味しく食べることができます。
彩りがキレイなメニュー
サラダには野菜はもちろん、シーフードや肉を彩りよく取り入れると見た目がよく、味も美味しくなります。
野菜からでは摂取しにくいタンパク質なども補えるため、レシピを考える際に参考にしてみてください。
介護食のためのサラダ指南
高齢者向けの介護食としてのサラダは、どのようなことに気を付けてレシピを作ればよいのでしょうか。
2つご紹介します。
とろみ、きざみなどを加えて食べやすくする
サラダ以外のメニューでも同じことですが、高齢者の方本人の噛む力、飲み込む力に合わせた配慮が必要です。
飲み込む力が十分でも噛む力に問題があるなら素材を5mm~1cm程度に刻んで食べやすくした刻み食、飲み込む力と噛む力の両方に問題があるなら通常食を細かくすりつぶした後とろみ剤などを混ぜ、型などを使用して料理の形に成型したソフト食にすると食べやすくなるでしょう。
不足しがちな栄養素を補う一品
高齢者の方はカルシウムや食物繊維などの栄養素が不足しがちなので、それを補うことのできる食材を1品加えたサラダのレシピを考えると、栄養のバランスを整えることができるでしょう。
おすすめ介護食 サラダレシピ
炊飯器を使って手間をかけずに作ることのできる簡単手順のポテトサラダをご紹介します。
材料(1人分)
・じゃがいも(2個)
・玉ねぎ(1/2個)
・にんじん(1/2本)
・ブロッコリー(2株分)
・ミニトマト(2個)
・パセリ(適量)
・水(125ml)
・塩(適量)
・こしょう(適量)
・マヨネーズ(適量)
作り方
①じゃがいも・にんじんは小さめの乱切りにする
②じゃがいも・にんじん・玉ねぎ・ブロッコリー・水を炊飯器に入れて炊飯
③粗熱が取れたらボールなどに移し、ヘラでつぶす
④塩・こしょうで味を整え、マヨネーズで和える
⑤器に盛り付け、ミニトマトとパセリを飾って完成
高齢者の方の飲み込む力と噛む力に合わせて、野菜のつぶし方を変更できる便利なサラダレシピです。
まとめ
高齢者の方向けの介護食としてサラダは栄養豊富で見た目も美しいことから人気があるため、不足しがちな栄養素を補う形でレシピを作るとメリットが大きいことがわかりました。
高齢者の方のQOL向上のためにも、ぜひサラダを積極的に取り入れてみてください。