飲食店で食べるお米の味は家庭で炊くお米とは違い、香りがよくふっくらとして味わい深いものです。美味しいお米を炊くために、プロはどのようなお米の研ぎ方をしているのでしょうか。
この記事ではお米を研ぐことの役割からプロならではの研ぎ方のコツまで詳しく解説します。
米を研ぐとは
米を炊く前に糠や汚れを落とすために水洗いすることを「米を研ぐ」と言います。昔は精米技術が現在のように進歩していなかったため、米同士を擦り合わせて糠を削ぎ落す必要がありました。そのため米は「洗う」ではなく磨いてきれいにするという意味を込めて「研ぐ」と表現されるのです。
研ぐ役割
お米を研ぐ役割を2つご紹介します。
1つめは汚れと糠を洗い流すことです。
精米の段階で全ての汚れや糠を取り除くことはできないので、研ぐという手順が必要だと言えるでしょう。
2つめは米の表面に薄く傷をつけ、水分を浸透させやすくするためです。
お米は研ぎ始めに吸収できる水の6割を吸収すると言われているので、ミネラルウォーターや浄水器の水を使うのもよいでしょう。
お米の研ぎ方
プロが実践する最新のお米の研ぎ方のコツを3つご紹介します。
米の種類別、特徴
お米を研ぎ過ぎると、お米の表面にある旨味成分が抜けてしまうため品種による味の違いがわからなくなるだけでなく、どのお米も淡泊な味となってしまいます。手のひらで押すように研ぐのも米の粒が割れてしまい、お米が均一に炊きあがりません。お米は優しく研ぎ、研ぎ過ぎないのがコツです。
効率よく研ぐコツ
お米の量が1~5合の場合はザルを使用して研がない方が洗い物も増えず効率的です。ザルを使用すると研ぎ過ぎてしまうこと、網目に米粒が入って割れてしまうことから味が落ちる原因にもなります。
プロならではの研ぐポイント
手の形はボールを握るように指を立てた状態にして、優しくかき混ぜるように米を研ぎましょう。水が透明になるまで繰り返す必要はなく、水にうっすら濁りがあり米が透けて見える程度でやめるのが理想的です。
まとめ
プロが実践するお米の研ぎ方は、米表面の汚れをしっかりと落としながらも米の品種独自の旨味や香りを逃がさないよう丁寧に行われていることがわかりました。飲食店でお米が美味しいというのは、お店の味の差別化にもつながる重要なポイントと言えます。
ぜひプロの技術を参考にして、美味しいお米を炊いてみてください。
株式会社みどりフーズは専門の米食味鑑定士が多数在籍するお米専門の卸会社です。
大正2年創業、創業から100余年の豊富な経験と実績からお客様のニーズに合った最適なお米をご提案しております。