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お弁当に適している業務用米とは?

お弁当に適している業務用米とは?

目次

業務用米を使うメニューで人気が高いのはやはりお弁当ではないでしょうか。
例えばお弁当チェーンで売上高NO.1のほっともっとでは、産地や銘柄による味のばらつきや品質変化に影響されることなく安定した美味しさを追求するため、独自の基準でお米をブレンドしてお弁当に使用しています。この記事ではお弁当に向く業務用米とは何かとその特徴について詳しく解説します。


1.お弁当に適している条件は低アミロース米、その炊き方は?

お弁当に適している業務用米の条件は「冷めてもおいしい」ということだと言えるでしょう。冷めてもおいしいと感じる業務用米には時間が経っても硬くなりにくく、粘りがあって甘味やモチモチ感が適度に残っているという特徴があるのですが、この特徴を満たすためにはお米のデンプンに注目する必要があります。

お米に含まれるデンプンはアミロースとアミロペクチンの2種類に分けられ、通常のうるち米には17~23パーセント前後のアミロースが含まれます。アミロースが少ないお米は相対的にアミロペクチンが多く含まれ、アミロペクチンが多いほどデンプンの粘性は高まるのです。

もち米に含まれるデンプンはアミロペクチン100%だということを考えると、なんとなくイメージが湧くのではないでしょうか。これらのことからお弁当に向く業務用米とは、アミロースの含有量が少なめのお米だと言えるでしょう。

アミロースの含有量が5~15%と少ないお米を低アミロース米と言い、お弁当に適するのはそのうちアミロース量が15%前後のものです。もしお弁当に適する業務用米を探しているなら、まずは低アミロース米に目を向けるのがよいでしょう。


2.お弁当に適している業務用米の選び方とは?

ではお弁当に適している業務用米はどのような選び方をすればよいのでしょうか?2つご紹介します。1つめは低アミロース米で、アミロース含有量の平均値が15%前後の品種を選ぶことです。低アミロース米でアミロース含有量の平均値が13~17%の品種を表にまとめてみました。

品種アミロース含有量
ほっかりん14%
ゆめぴりか14%
おぼろづき14%
夢ごごち16%

お弁当はおかずとともにお米を食べるため、おかずとの相性も考慮に入れて低アミロース米を選ぶとさらによいでしょう。2つめは低アミロース米がブレンドされているお米を選ぶことです。

低アミロース米は普通のお米に30%~50%ほどブレンドして炊くだけでお米の味わいや食感がかなり変わるという特徴を持っています。
アミロース含有量が高めのお米に低アミロース米を混ぜて、アミロース含有量の平均値を15%前後にすることができればより選択肢は広がるのではないでしょうか。


3.お弁当用のお米の炊き方について

低アミロース米の炊き方のコツをご紹介します。

①研ぎ方

低アミロース米の旨味成分がお米の表面を傷つけることで逃がさないようあまり力を入れずに手早く研ぎます。

この時白い濁りが取れていなくても大丈夫です。

②水加減

低アミロース米は粘りが強く柔らかいのが特徴のため、通常の水加減で炊くと柔らかくなりすぎてしまいます。

100%の低アミロース米では水の量を10~15%、ブレンド米の場合は3割混ぜたら1割の水を減らしましょう。

③吸水時間

夏場は1時間、冬場は1時間半~2時間ほど吸水させましょう。
低アミロース米は水を吸うほど美味しく炊きあがるのです。

④蒸らし

炊き上がりから10分間ふたを開けず蒸らすようにしましょう。

⑤ほぐす

火力がお米のある場所により異なるため、炊き上がりにはムラができます。
これを均一にし、余計な水蒸気を拡散させるためにしゃもじを内釜に沿うように入れ、底から返すように空気を混ぜましょう。手早く行うのがコツです。お弁当で美味しいお米を楽しんでもらうためには、炊き方にも一工夫するとより低アミロース米の良さが引き出されるでしょう。


4.お弁当用の業務用米について相談したい時は?

業務用米の中では低アミロース米がお弁当に向くことはわかったけれど、おかずとの相性も考えるといまいち上手に選ぶ自信がないと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。人気の高いチャーハン、カレー、どんぶりなどさまざまなメニューに合う業務用米を豊富に揃えております。

お弁当に合う業務用米のページ

https://www.m-mart.co.jp/sup/list.php?id=komedori&cate=%92%CA%8F%ED%90%B8%95%C4%81@%81i%8D%91%93%E0%95%A1%90%94%8C%B4%97%BF%95%C4%81j

またお米のソムリエと呼ばれる米・食味鑑定士の有資格者が、お弁当用の業務用米について丁寧なカウンセリングを行っております。低アミロース米の品種からブレンド米についてまでお気軽にご相談ください。


5.まとめ

お弁当に適している業務用米とは冷めても硬くならず、モチモチとした食感がある低アミロース米や低アミロース米を適度に混ぜたブレンド米であることがわかりました。この記事を参考にして、おかずとの相性も鑑みたより美味しいお弁当を作ってみてください。