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コラム

無洗米はまずいんじゃない!業務用米がおいしくなる秘訣と価格相場

目次

業務用米の無洗米について、一体どういうものか。
作り方、価格や炊き方、保存法などの注目してみましょう。


1.無洗米とは何か?

無洗米とはお米をとがずに水を加えるだけで炊飯できるように肌ヌカを工場で取り除いたお米です。肌ヌカというのは精米機で取り切れないお米の層のことで、これを取り除かないと味がかなり落ちてしまうため、工場や家庭で取り除く必要が出てくるのです。


無洗米は1991年に誕生しましたが、どのような銘柄のお米であっても無洗米加工さえしてあれば無洗米となり、国による品質基準は設けられませんでした。そして当時の無洗米を作る技術が今よりも低かったり、無洗米を購入したい人は品質よりコスト重視だったりしたためあまり品質の良くないお米ばかりが無洗米として流通することとなり、無洗米=まずいというイメージが市場に定着してしまったのです。


現在は一般社団法人日本精米工業会における無洗米の品位基準、特定非営利活動法人全国無洗米協会の審査基準などにより、少しずつ無洗米の品質が向上してきています。


2.無洗米の作り方

無洗米には品質基準がないので、その製法もさまざまなものが混在しています。代表的な製法を4つご紹介します。


①ヌカ式(BG精米製法)

BGのB=bran(糠)G=grind(削る)の頭文字を取って名付けられました。空気と水以外のものを添加せず、肌ヌカの粘着性を利用して肌ヌカを除去する方法を言います。白米に水を加えて高速で撹拌すると肌ヌカが入れ物の壁に吸着します。その吸着した肌ヌカにさらに肌ヌカが付着して剥がれていくので無洗米が出来上がる、という仕組みです。


②水洗い式

肌ヌカを水で洗い流して乾燥させる方法を言います。
短時間で洗って乾燥させるのが特長です。


③タピオカ式(NTWP)

NTWPとはN=neo、T=tasty、W=white、P=processの頭文字を取って名付けられました。白米に水を加え、肌ヌカと水が混じった濃厚なとぎ汁をタピオカに吸着させる方法を言います。タピオカに肌ヌカを吸着させた後は、ボイラの熱で乾燥させます。


④研磨式

特殊ブラシや不織布、研磨機などでお米をこすって肌ヌカを除去する方法です。この方式では肌ヌカが除去しきれないため、この方式を用いて作った無洗米は1~2回といでから使う必要があると言われています。


3. 業務用がまずいは噂。おいしい無洗米の炊き方と保存法

業務用無洗米の品質がどれだけ向上しても、味を最大限に引き出すためには業務用無洗米の正しい炊き方、また保存法にも留意する必要があります。まずは業務用無洗米の正しい炊き方についてご紹介します。


①炊飯器に水を入れる

通常の白米では先に米を入れますが、業務用無洗米の場合はこの順番が逆となります。


②業務用無洗米を入れ、真ん中をへこませる


③60分程度浸水させる

通常の白米では夏30分、冬は2時間程度と言われます。


④蒸らす・ほぐす

蓋は取らずに15分程度蒸らします。その後炊き上がったら釜の底からひっくり返すように空気を入れてほぐしてください。すぐに炊き上がったお米を使用しない場合でも、ほぐすことを忘れないようにしましょう。ほぐすのを忘れると、色が黄色っぽく変色し、食感も悪くなってしまいます。

次に業務用無洗米の正しい保存法について説明します。
無洗米は酸化の原因となる肌ヌカを取り除いているので、通常の白米より長持ちします。しかし美味しく食べるためには、精米から1~2か月の間に食べきるのが望ましいでしょう。保存法のポイントは3つあります。


①高温多湿を避けて保管する

高温多湿の環境では業務用無洗米のせっかくの美味しさは損なわれてしまいます。カビや虫の発生も心配しなくてはいけなくなります。冷蔵庫にもし余裕があれば、冷蔵庫で保管するのもいいでしょう。


②密閉容器に入れる

酸化を防ぐため業務用無洗米は密閉容器に入れて保管するようにしましょう。袋に入れる場合は口を輪ゴムなどでしっかりと止め袋を二重にする、袋に入れた後密閉容器に入れるなどもおすすめの保管法です。


③におい移りに配慮する

お米全般に言えることですが、においを吸着しやすい性質を持っています。そして一度においが吸着してしまうと、洗っても取れません。強いにおいのする食品や、調味料等の側ではお米を保管しないようにしましょう。


4.業務用無洗米の価格相場

業務用無洗米のメリットは、米をとぐという工程を現場から省くことができるので素早く料理を提供できるところにありますが、現在の価格相場はどのようなものなのでしょうか。現在業務用無洗米10kgで調べるとおおむね5000円前後、激安の訳あり品ならば4000円前後のお米が多く、中身はそのほとんどがブレンド米です。


しかし意外にも口コミでは手間がかからず便利で美味しいと好評です。
生産者の品質向上への努力と、通常の白米と炊き方が違うことへの認知度が高くなってきていることからこのような結果が生まれたのではないでしょうか。

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5.まとめ

業務用無洗米は国の品質基準がないため、以前はまずいというイメージが市場に定着していましたが、現在は業界の皆様の努力と啓蒙で少しずつ改善され、おいしいお米であるというイメージに少しずつ変化してきています。


白米と比較して調理の手間を省ける業務用無洗米はこれからも現場で重宝されるお米であることは間違いありません。
これからも更なる品質の追求はもちろんのこと、価格や安定供給への努力も求められていくことでしょう。